AURARICH

五十川CROWN

【試乗記】若者こそクラウンに乗ろう!『クラウンアスリート2Lターボ』

f:id:snkmr:20151119201709p:plain
参考画像:トヨタ公式サイトより

 

水曜日の雨の中

クラウンに試乗しました。

 

販売店さんのご厚意で

新型車に試乗させてもらうことが多くあり

個人的な感想を書くことにしました。

 

エンジンは2.0Lターボつき。

最近追加されたアスリートの新モデルで、

流行りのダウンサイジングターボ。

 

 

現行モデルの発売当初は奇抜に思えたデザインも

幾分見慣れて格好良く思えてきました。

 

12色の特徴的なボディカラーのうち

試乗車はオレンジの「茜色(アカネイロ)」。

86のオレンジメタリックに似ていますが

塗料の混合量など微妙に異なるようです。

 

内装の質感・快適性など

内装パーツの配置などは伝統的なクラウンスタイル

現行モデルは年配だけでなく若年層もターゲットにしているようで

ボタンは大きく操作しやすい仕様ながらも”ジジ臭くない”イメージです。

ただし合皮やレザー調・木目調の樹脂パーツが目につきやすく

レクサスの高級感とはかなりの差があります。

 

ステアリングはレクサスやBMWとくらべて細めで扱いやすいです。

また”アクティブ・ステアリング”が搭載されており

低速度域でのハンドリングは極めて軽く

高速度域ではガッシリとしているので安心感が高く

クルマの挙動を力で手懐ける必要はありません。

 

エアコンの操作はタッチパネル。ナビの真下に配置されており

運転中に操作するには背中をシートから起こす必要がありました。

 

車幅は1800mmですが各シートがゆったりしていて

室内が特別広いという印象はありません。

アスリートといえど、シートは快適性重視のため固定感はなく

スポーツ走行ではかなり踏ん張る必要がありそうです笑。

 

またシートの調整幅はかなり広いのですが

僕好みのドライビングポジションだとボンネットの先端が

イメージしづらく、前方の車両感覚をつかむには慣れが必要でした。

 

走行性能ほか

最高出力は2.0Lエンジン+ターボで235PS。

車重が1600kg(総重量1.8t)なので欧州車のような

高速度域で胸がすくような加速感はありませんが

市街地+高速道路の用途に限れば必要十分です。

 

サスペンションは路面の凹凸を多めに拾い

スポーティな味付けと言えなくもないですが

高級車という位置づけや1600kgを超える車重を考えると

もう少し余裕のある衝撃吸収性が欲しいと感じました。

 

余談ですがLS600hのエアサスは路面を舗装し直したかの

ような快適性です。ダンパーの性能もよく大型バスのように

波に揺られるような揺動はありません。M/BのSクラスや

BMWの7シリーズとよく比較しても全く遜色ない快適性と

高級感を備えており、同セグメントではかなりお勧めです。

 

GT-RもMY2014以降のモデルでは足回りが大幅に

見直され「クラウンに近い乗り心地」と評価されていますが

僕の記憶では、路面状況の掴みやすさ、ロールの安定性では

GT-Rの方が優れていると思います。これはもちろんGT-R

コンフォートモードの場合です。

 

 

総評 

クラウンは古来より、自動車に情熱を傾ける

幅広い年齢層のユーザーから高い支持を得ています。

爆発的なパワーや至高の贅沢さよりも

例え高齢者や初心運転者でも、違和感や恐怖感を

抱くことなく運転できることがクラウンが追求する

理想だと思います。

 

もはや「いつかはクラウン」と言われるほどの

ステータス性はありませんが、クラウンは確実に進化しており

モデルチェンジの度にファンの期待に答えています。

 

来月発売の新型プリウスでもこの要素が改善されており

主にハンドリングの快適性が向上するようです。

 

僕はスポーツクーペや大型SUVなど

走行性能が並外れたクルマが好きなので

欧州製の高性能車と比べるとクラウンは思いのほか薄味でした。

 

同価格帯のセダンでスポーツ走行を楽しむならMarkX G's

を買ったほうがおそらく楽しめます。

快適性重視であれば同じエンジンを搭載するNX200t

良いかもしれません。

 

クラウンは悪路走行もできないし燃費もそれほど良くありませんが

クルマに求められる性能の全てにおいておよそ80点を達成しており

その質感は車選びの試金石として一度体験する価値があります。